薬莢問題

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兵器研究家でもある国井咲也が提唱する、主にアニメでの「銃弾の描写」に関する指摘。
現代における拳銃やライフルの弾を簡単に説明すると弾頭を薬莢内の火薬の爆発で発生する高圧ガスで発射する仕組みになっています。
従って射出されるのは弾頭のみになるのだが、その知識がなく、作画の資料として弾頭と薬莢が組み合わさったカートリッジの状態を見て、その状態のまま飛んで行くと勘違いしてしまい、令和になった現在でも薬莢付きの銃弾が飛んでいる描写のアニメが時折見られるのである。(興味のない人にはムズイ。)
国井咲也はこの問題が根強く残っている要因の一つが「ルパン三世(2期・赤ジャケ)」のオープニングが関わっているのではと推測している。
峰不二子がデリンジャー銃(小型の拳銃)に口紅の銃弾を装填し発射する。
口紅の形のままで飛んで行った銃弾が「ルパン三世」のタイトル「ン」の文字の点の部分に命中してタイトルロゴが完成する、だが、そのシャレた演出が誤解を生んでしまい銃弾はカートリッジのまま飛んで行く印象に変わって、後世に継承されたのではないか?と、語っている。
また、銃器に関する類似の「ハンマー問題」も存在する。(詳細は「ハンマー問題」を参照)

【余談】
「ルパン三世」はワルサーP38やスミス&ウェッソン(M19).357コンバットマグナムなど、
銃の固有名称を明確にし、描かれた初期のアニメ作品として有名であるが故、信じてしまっている人が多いのかもしれない。

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